こんな教科書は嫌だ【地球温暖化問題】
序説
所謂B層にとって、テレビや新聞などのマスメディアの信用は異常な程厚いが、マスメディアの内最も性質(たち)が悪いのは教科書であると考える。
テレビ、新聞は「嫌なら見るな」で済む話だが、教科書の場合、筆者のような学生はこれから逃れることはできない。しかもこれがあたかも全く正しいというように、答案に書かねばならない。さもなければ成績に関わるのだ。
筆者の不満を解消する為には以下のことが実現されねばならぬ。
一、教科書が間違っていること、及び間違い得るということが頒布されること。
一、文部省のあらゆる教育の方針、及び文部省による検定教科書の基準が中立的に改められること。
これらの目標を持つ者は、筆者だけではないように考える。よって、そうした多くの同志の目標の成就が、一刻も早く実現するよう、本稿を書くものである。
本稿はそうした教科書の誤りの内、地球温暖化問題について指摘する。これはほんの氷山の一角に過ぎないことを強調しておきたい。
本章
本校の現代社会の教育は、先ず環境問題から始まる。ご案内の通り、我々人間の活動が自然浄化力によって処理できないほどの環境問題を引き起こし、これが深刻化しているというのが大体の内容である。
問題はこの部分である。
二酸化炭素が、地表から放出されると赤外線を吸収し、熱が大金圏外に逃げにくくなる温室効果を高め、気温を上昇させる。この現象を地球温暖化といい、地球の平均気温上昇の原因となっている。
何らかの要因によって地球の平均気温が上がることを地球温暖化と言うのではなく、二酸化炭素濃度の上昇によって地球の平均気温が上がることを地球温暖化と言うのなら、私は断乎として叫ばねばならない。地球温暖化は嘘である。
論拠
論拠その一 CO2が少な過ぎる!
そもそも二酸化炭素が地球温暖化を引き起こしているという説(以下地球温暖化説)が支持されているのは、次のような実験の為である。*1
概して説明すると、二酸化炭素を充填したペットボトル、窒素を充填したペットボトルを用意し、それらの温度の推移を比較する対照実験である。その結果はこのようになる。
これによって、二酸化炭素の温室効果は確かに証明された。その為に、ここ百余年の平均気温上昇の原因が二酸化炭素にあると考えられるようになった訳である。
ここで読者にはよく考えて頂きたい。実験の手順には、二酸化炭素、窒素をペットボトルに「充填させる」と書いてある。ということは、実験に於いてペットボトル中の二酸化炭素濃度は約100%である。我らが地球に於ける二酸化炭素濃度は100%だろうか?違う。
現実には、大気に占める二酸化炭素の割合は0.032%である。実験の3125分の1である。これが地球の平均気温に影響を及ぼし得る訳がない。
論拠その二 海が熱過ぎる!
地球の平均気温とともに、海面の水温も上昇している。この事実はしばしば二酸化炭素地球温暖化論の引き合いに出され、「ほら、こんなに海が熱くなってんだから二酸化炭素を増やすな!」という流れになる。しかし実は、海が温かくなっていることは逆に二酸化炭素地球温暖化論と矛盾するのだ。
何故と言えば、水は上から多少の熱で熱しても温かくならないからだ。読者の家庭でも、これは充分実験し得ることである。読者の家の鍋に水を入れ、これをエアコンで温めるように努力してみて欲しい。きっと不可能である。
同様に、大気が温まることによって水面が温かくなるとは考え難い訳である。
「鍋と地球を同じにするな!地球には複雑な要素がたくさんあるのだ!」
という反論があるかもしれない。これは一理ある。
では、「論より証拠」という言葉に倣い、論拠三にて、温度の上昇が本当に水面を温かくしているかを確かめるとしよう。
論拠その三 温度の上昇が早過ぎる!
これは海面の温度と二酸化炭素濃度の推移である。*4
念の為に記しておくが、くれぐれも二酸化炭素濃度と海面温度の動きが似ているので相関関係がある、よってやはり二酸化炭素のせいだ!と間違えないで頂きたい。
一見そのように見えなくもないが、よく見ると、海面の温度が上がった後に二酸化炭素濃度が上がり、海面の温度が下がった後に二酸化炭素濃度が下がっている。つまり、海面温度が原因で、二酸化炭素濃度が結果という因果関係が見てとれる訳である。
また、気温の場合も同様である。*4
もし二酸化炭素が地球温暖化の原因なら、上とは逆の関係でなければならない。
ところで、「なんで温度が上がったら二酸化炭素が増えるの?」という疑問があってもおかしくないと思う。その答えは、地球上に最も二酸化炭素が眠っている場所が海であるという事実にある。温度が上がることによって、海から二酸化炭素が蒸発し、これが大気中に現れる訳である。
犯人は誰か
では、何故地球の平均温度は上昇しているのだろうか。何故多少の温度で上昇し得ない海面の温度が上昇しているのだろうか。
その理由が0.04%の希薄な二酸化炭素でないとすれば、それよりも脅威的な何らかの大きな力が原因なのだろう。
その力とは、我らの頭上に輝く偉大なる光。
太陽ではなかろうか。
太陽の黒点の数は、増え続けている。そうすると、その陽光は強く訳である。
ところで、黒点とは何だろうか。それは知らん。
という訳で、ここは自然科学研究機構に教えて貰おう。
以下引用。
「太陽黒点とは、太陽の表面に存在し、黒い斑点として観測される部分です。太陽表面の温度はおよそ 5400 ℃ ですが、黒点はそれより 1000 ℃ から 1500 ℃ 程度低いために黒く見えています。太陽には表面に対流層が存在し、温度の高い内部との間に物質の循環がありますが、黒点には地球の磁場の 1 万倍にも及ぶ強い磁場が存在しており、その磁気圧の影響で対流が妨げられることによって温度が低くなっているのです。磁石にはかならず N 極と S 極があるように、黒点も対になってあらわれることが多く、それぞれ N 極と S 極になっています。太陽内部には東西に磁力管が走っており、これが太陽表面に浮き上がった切り口が黒点であるとされています。
(中略)
太陽表面に観測される黒点の数は約 11 年の周期で増減し、黒点の数が多いときには太陽活動も激しくなります。」
自然科学機構 理科年表オフィシャルサイトより *3
太陽の光は長時間に渡り、海を照射する。その為、気温以上に効果を与え、温度を上昇せしめ得ると私は考える。
論より証拠。つまるところ、黒点と気温の関係があるか否かが明らかになる時、議論は終結する。それでは、行ってみよう。
これは太陽の黒点の周期と海面の平均気温の推移である。*4
また、これは、太陽黒点周期の長さの変化と北半球気温偏差の推移である。*4
一目瞭然の通り、太陽の活動は地球の平均気温に相関する。そしてその因果関係は、太陽が原因であり、気温が結果なのだ。
このように、二酸化炭素地球温暖化論より、太陽の活動が温暖化を及ぼしていると考えた方が自然であると、私はここに主張する。
同時に、文部省にも教科書検定の基準を改めるよう訴える。地球温暖化について教科書に書く場合、黒点温暖化説によって説明するか、二酸化炭素地球温暖化論と黒点温暖化説の二つを併記するかの、何れかを採るべきである。
最後に
「地球温暖化の原因なぞにこだわるのはくだらない」等と仰有る読者がいるかもしれない。
しかし、断乎として、この問題についてはこだわらざるを得ないと言いたい。何故ならこの問題が解決しない限り、何が環境にとって正しいのかということが分からないからだ。
地球温暖化が二酸化炭素によるものならば、我々は二酸化炭素の排出量をこれまで通り抑えなければならない。しかし、もしそうでないならば、火力発電に比べてコストパフォーマンスの低い原発や、発展途上国の成長を収斂させかねないパリ協定などは弊害である。
ところで、我々は二酸化炭素の排出や、エネルギーの消費を抑えるよう、長らく試行錯誤を繰り返し、その為の技術を何とか築いてきた。では、これらの苦心は全て無駄だったのだろうか。
地球温暖化懐疑論者の多くは、温室効果ガス排出量は経済活動の規模と比例すると考えている。
しかし、これは間違いである。
(画像)
上の図表から分かるように、エネルギーの節約を行いながら、経済成長することは可能である。
また、エネルギー効率を高めることは、国際競争力を高めることであるとも言われている。
従って、これまでの企業の努力は無駄ではなかったと考える。
二酸化炭素地球温暖化論は、背景として原発利権や、発展途上国の成長を妨害せしめんとする勢力があるという可能性は充分に考えられる。
他方、地球温暖化懐疑論も、背景として石油利権があるという可能性が充分に考えられる。
二酸化炭素地球温暖化論に則って、やみくもに原発を推進したり、炭素税に賛成することは、或る利権勢力の思う壺と言える。
また、地球温暖化懐疑論に則って、やみくもにエネルギー効率を軽視することも、或る利権勢力の思う壺と言える。
このように、何が我々にとって有益な選択なのかを、常に自分の頭で、多角的に検証することこそが自由への道なのである。そうした思考を促す為にも、我が国の教科書は変わらねばならない。
じゃあ、もう疲れたから、今日はここで筆を置くとする。
何分私は無知なので、色々コメントで教えて頂けると幸いです。
(完)
【ソース及び参考文献】
*1
八木健太郎 二酸化炭素の性質を調べてみよう
http://www.ed.kagawa_u.ac.jp>yagi_2
*2
自然科学研究機構https://www.rikanenpyo.jp/FAQ/tenmon/faq_ten_002.html
*3
毎日新聞より
https://mainichi.jp/articles/20160408/k00/00e/040/187000c
・高等学校改訂版現代社会