環境問題“破”門
毎度のことながら古い話題を取り上げさせて頂きます。皆様は上の画像の少女のことを覚えておられますか?スウェーデンの高校生にして社会活動家というグレタさんです。国連で環境問題を演説し、世界で注目され、我が国でも話題となりました。16歳の少女が号泣しながら、世界の首脳を厳しく批判し、世界の危機を訴える様子は興味深いものです。多分同級生であろうわたしも「よくもまあ、こんな大胆な演説ができたものだなあ」と深く感心致しました。
「こんなか弱き少女が地球の問題を考えているのに、俺たち大人は恥ずかしいなあ。環境問題を解決する為に、ちゃんと努力しなくっちゃなあ」と、世界中の人が思ったのではないでしょうか。しかし、例え高校生であっても、その主張の真偽はきちんと検証されなくてはなりません。っていうか、高校生の主張こそ疑わしいものはありません。高校生なぞの言うことは大体が出鱈目でございます。子供だからといって容赦してはならないのです。
グレタさんは、二酸化炭素の増加が地球温暖化の原因になっているという常識的な立場をとっています。しかし、過去にわたしが述べた通り、これは間違いです。
そればかりではなく、社会において常識とされてきた環境問題の知識のほとんどは間違いであると断言します。例えば、太陽光発電、風力発電などといった再生可能エネルギーとされているものも、実は環境に悪いものです(なぜ悪いのかは後で詳しく述べます)。
このような、間違った知識に基づいてわたしたちが努力すると、歴史は間違った方向へ動いてしまいます。今こそ世界の軌道を変えるべく、環境問題入門ならぬ、環境問題『破』門が必要なのです。
■地球はそんなにヤバくない!
「地球はヤバいのか」という上の見出しを見て、「うっそだろお前ww異常気象の問題がニュースで散々取り上げられていただろ!お前は無知か!」と思わず叫ばれた方がいらっしゃるかもしれません。 しかしわたしは、そういう方にこそこう訊ねたいものです。異常気象とは、本当に異常な現象なのかと。
例えば「病気」という現象は、「健康」という基準から観測するに異常な現象です。「異常体調」とでも言えるでしょうか。けれども、わたしたちは風邪を引いた人に「うわっ、お前異常だな!」とは言いません。風邪を引くことはそれほど珍しいことではないからです。最低でも数年に一度は誰しも風邪を引きます。そうではないという方は極めて素晴らしい身体をお持ちで、それこそ異常であると言えます。
わたしはそれと同じように、異常気象とは風邪のようなものだと考えるのです。実際、遥か太古に我が地球は風邪を引いたことがあります。
これは、縄文時代の仙台の海岸における海面の高さです。海岸や海底の堆積物を放射性炭素測定(何かよく分からないけどとにかく凄い測定)して調査しました。
グラフの左側に注目して下さい。海面が急激に上昇しているところがあります。ここでは海面が45メートルも上昇しています。現在騒がれている異常気象とは比較にならない大病と言えるでしょう。
そもそも異常気象の原因は、二酸化炭素の排出による地球温暖化であると言われているわけですが、この地球温暖化という現象も所詮は風邪であると考えます。
縄文時代では、数十年に八度も気温が上昇した時がありました(ソースhttps://youtu.be/bRvwgvxgRH0)。現在心配されている温暖化問題が可愛く思えます。
このように、人間が高度な文明を築く以前から、この星はしばしば体調を崩す体質だったのです。ですから、地球が風邪を引いたからといって心配する必要はないと考えます。
■二酸化炭素は無罪!
グレタさんの演説は、二酸化炭素などの温室効果が増加した為に地球が温暖化したという圧倒的な常識に則っています。
しかし、この二酸化炭素犯人説は間違いです。その証明は拙稿の「こんな教科書は嫌だ【環境問題】」できっちり行いました。
が、今からその要約を致しますので、その投稿を見る必要はありません。
先ず第一に拙稿で申し上げたことは、大気中の二酸化炭素濃度が少ないということです。二酸化炭素は大気中に0.02%しかございません。それにも関わらず、二酸化炭素犯人説の根拠となる実験は、ペットボトルに二酸化炭素を充填させてその温度を計っているのです。「ペットボトルに二酸化炭素をパンパンに詰めたら、普通より温度の冷めるのが遅かった。二酸化炭素には温室効果がある。だから二酸化炭素は地球温暖化の原因だ」というわけです。この実験は現実とはかけ離れたものです。
二酸化炭素犯人説を唱える人はよくこんなグラフを使います。
「二酸化炭素濃度は高くなった。平均気温も高くなった。だから二酸化炭素と気温には関係がある。二酸化炭素は地球温暖化の犯人である」というわけです。しかし、もっと細かいグラフを見てみましょう。
確かに二酸化炭素と気温には関係があります。しかしその関係というのは「二酸化炭素が増加すると気温が上昇する」という関係ではなく「気温が上昇すると二酸化炭素が増加する」という関係なのです。意外ですよね。っていうか不思議ですよね。なんで気温が上昇すると二酸化炭素が増えるのでしょうか。
答えは海です。気温が上昇するとともに海が蒸発して、そこに眠っていた二酸化炭素が放出されるのです。 わたしたちの地球において、最も二酸化炭素が眠っているのは海なのです。
その証拠に、海が熱くなると二酸化炭素の濃度は濃くなっています。
「あれ?気温が上昇しただけじゃ海面って熱くならないんだよね?」
という指摘があるかもしれません。実はここに地球温暖化問題の本質があるのです。
「気温が上昇すると二酸化炭素が増加する」といっても「気温の上昇が原因で二酸化炭素が増加する」というわけではありません。気温が上昇するのにはある原因がありまして、その「ある原因」によって二酸化炭素が増加するのです。「ある原因」に反応する早さが、気温の方が早く、二酸化炭素の方が遅い為にこのような具合になるのです。
では、その「ある原因」とは何でしょうか。
太陽です。
これは太陽の黒点の活動と平均気温の推移です。太陽の黒点というのは、太陽にある磁力を放つ点のことです。この黒点が磁力を放つことにより、太陽の熱は突き飛ばされ、他のところにある熱と重複します。
その為、黒点の活動が活発化すると太陽の熱は強くなり、地球は温暖化するのです。
また「水は上から温めるだけではそうそう熱くならない」と記しましたが、光を照射するとどうでしょうか。太陽の強烈な光であれば、黒っぽい海面は熱くなり得るでしょう。
このように、わたしは拙稿「こんな教科書は嫌だ【環境問題】」にて、太陽原因説を主張したわけです。
地球温暖化が太陽の活動によるものであれば、わたしたちは何も心配することはありません。太陽は穏やかで偉大なリズムによって、活動を活発化させたり緩和したりしているのです。太陽こそ、わたしたちの地球の心臓です。心臓がポンプの役割を果たすべく膨張する瞬間を見て「このままでは心臓が破裂する」と危惧する必要はないのです。
それにも関わらず二酸化炭素氏に無実の罪を着せ続けると、人類には罰が与えられます。その罰を真っ先に受けるのは発展途上国の諸国民です。彼らには二酸化炭素の排出量を抑える技術がありません。彼らの成長は無為に停止せられることになります。二酸化炭素の排出量を抑えられる強い国は「環境保全に貢献した優秀な国」として有利になる一方、発展途上国は不利になるばかりです。
わたしたち日本国民にもこれは対岸の火事ではありません。「二酸化炭素の排出がない環境に優しいエネルギー源」として原発が支持されるようになるのです。大規模な災害が起こればたちまち放射線をばらまき、多くの人を殺傷するばかりではなく、遥か未来に至るまで国土を呪う自爆装置が建設されるのは、あなたの近くかもしれません。
もし我が国を滅亡させようとする脅威が現れれば、原発は真っ先に目標となるでしょう。あんなものは対戦車兵器やロケットランチャーを一発でもぶち込めばドカンです。
そのような危険性の果てに、低炭素社会という理想が実現したとしても、そこでは新たな環境問題が発生することになります。それは、植物の生育の悪化です。世界中の植物がエネルギー源たる二酸化炭素を欠乏するのです。植物が元気をなくすと、動物も元気がなくなるでしょう。動物が元気をなくすと、わたしたちの元気もなくなるでしょう……。
■再生可能エネルギーは環境に厳しい!
太陽光・太陽熱・風力・地熱などの新エネルギーは,再生可能エネルギーであり、環境にやさしいエネルギーである。
この常識は間違いであると断言します。
先ず太陽光発電について考えてみましょう。皆様は「太陽光発電は何を使うか」と訊かれたらなんと答えますか。おそらく「太陽光を使う」と答えることでしょう。太陽光は無限にあるものだから、太陽光発電は環境に優しい、ということになるわけです。しかし、太陽光発電が使うのは太陽光だけではありません。ソーラーパネルも必要となるのです。
誰でも知っていることですけれども、意外と見落としがちなところです。このソーラーパネルの九割は「シリコン」という素材でできて、このシリコンは石油でできております。
では、太陽光発電を推進し、ソーラーパネルを作りまくると何が起こるでしょう。即ち石油の大量消費です。もちろん、ソーラーパネルにも寿命はございます。ソーラーパネルの寿命が尽きたら、新しいものを作って設置しなくてはなりません。その為、石油の大量消費は繰り返されることになります。
また、大規模な太陽光発電を推進する為には環境破壊を伴います。我が日本の国土は平野に恵まれておりませんので、ソーラーパネルをたくさん置く為には山や森林等を開発する必要があります。そこに伴う景観の低下や、森林の現象は無視できるものではありません。
このように、太陽光発電は火力発電等と同じく石油を消費したり、環境を破壊せしめたりするのです。こんなものが「再生可能エネルギー」と呼べるでしょうか?
わたしはこの太陽光発電を石油や緑を犠牲にしてまで推進する価値はないと考えます。なぜなら、この太陽光発電は効率がとことん悪いからです。空が曇っていれば全く発電できないし、かといって暑すぎると壊れることもあるそうです。
以上の理由から、太陽光発電は実は環境に悪いと言えます。
・風力発電
次に風力発電を見てみましょう。
これも太陽光発電と同じく、山の環境破壊が指摘されています。
また、風車は騒音や低周波音を出すと言われており、近隣住民の健康の悪化が懸念されます。風力発電の低周波公害については、札幌医科大学の山田大邦教授が詳しい論文を書いておられます。
風車が生む健康被害は、騒音被害とは区別される低周波音・超低周波音(風車の羽が空気を切り裂いて生まれる振動)を主な原因とするもので、それは頭痛、不眠、動悸や胸の圧迫感、息切れ、めまい、吐き気などの自律神経失調症に似た症状を生む。低周波音は騒音と違って反射・吸収が少なく、貫通や乗り越えが顕著なので、二重サッシの防音壁は効果がないどころか逆に被害を拡大するし、騒音が距離を離すと減衰するのに比べて低周波音は遠くまで届く。低周波音による健康被害を解決するには、風車の撤去か住民の転居しかないといわれている。
もしこうした健康被害が人間のみならず、動物にも及ぶとしたらどうでしょうか。動物が弱ると、生態系は大きく乱れることでしょう。
我が国の環境省は、風車による低周波音の健康被害について否定しております。しかし、風力発電と健康被害の因果関係は既にきっちり証明されております。
2007年末、東伊豆の別荘地では1500㌔㍗×10基の風力発電が運転を始めた直後から、住民のなかで健康被害が続出した。この因果関係を調べるため、事故で風車が停止しているとき、団地自治会が独自に疫学調査を実施した【表1】。不眠、血圧、胸・腹・歯・鼻・耳痛などの症状が、風車が停止することで大きく改善したことがわかる。
風力発電による公害は低周波音の他にも、バードストライクが指摘されております。バードストライクとは、バード(鳥)がストライク(衝突)することです。のびのびと飛んでいた罪なき野鳥が、風車によって体を引き裂かれるという痛ましい事件がしばしば起こっているのです。
「日本野鳥の会」という財団は、このバードストライクについて調査を行いました。
2010 年 3 月末までに当会で把握している国内での野鳥の衝突死の発見事例は、トビ 18、カモメ類 18、オジロワシ 16、カラス類 11、カモ類 3、イヌワシ 1、オオワシ 1、その他猛禽類 4、小鳥類
12、その他海鳥 4 羽です。
これは飽くまで本会が発見した野鳥の屍体の数ですから、氷山の一角なのでしょう。
インターネットで「バードストライク 風力発電」と検索すると、目を背けなくなるような画像が出てきます……。
・地熱発電
次は地熱発電を見ましょう。
地熱発電とは、大地の熱を利用して発電するものです。我が地球の地面の奥深くには、マグマによって熱せられている部分があります。この熱によって、水を沸騰させ、その蒸気でタービンを回して発電するというわけです。ちょうど我が国は世界でも稀に見る火山大国。日本は地熱発電に適しているということが言われています。
しかし、この地熱発電が推進される一方で衰退するものがあります。地熱発電所はマグマのあるところに建設されますが、同じくマグマのあるところに根付く我が国の文化があるのです。それが温泉です。温泉とは地熱によって温められた湯です。温泉の心地よい熱は「大地のエネルギー」によって成り立っているのです。地熱発電を推進すると、この大地のエネルギーが奪われることになります。もしエネルギーが足りなくなれば、ある日突然、天然のお湯が出なくなるなんてことも有り得るでしょう。
また、温泉の近くに発電所が立てられるとなると、景観も台無しになるかもしれません。絶景温泉ときいて入ってみたら、発電所まみれの風景しか見られなかった時の失望感を想像して下さい。
■あとがき
如何でしょうか。環境問題について、意外な事実が明らかになったのではないでしょうか。本稿が皆様に新しい知識を提供できたなら、この上なく幸いであります。
本稿を見るに、昨今の環境に関する教育、報道が、あまりにも極端であることは明らかではないでしょうか。なぜこのように極端であるかというと、それはやはりお金の力があるのではないかと思います。二酸化炭素に濡れ衣を着せて喜ぶのは原発で稼いでいる人達です。太陽光発電を推進して喜ぶのは太陽光で稼いでいる人達です。地熱を推進して喜ぶのは地熱で稼いでいる人達です。
わたしたちの未来を金持ちの搾取から守る為には、あなたやわたしが多角的に物事を見なくてはならないと考えます。
さて、わたしは「再生可能エネルギーは環境に厳しい!」という章において、環境に優しい発電というものの難しさを述べました。では「本当に優しい発電は何か。っていうかそもそもあるのか」ということが気になるでしょう。そこで、来週は新しいエネルギー源について考えていきたいと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました。
■付録 素晴らしき哉!表現 第三回
「ウルトラマンガイア」
(このコーナーはあんまり関係ないので、興味のない方はお読み飛ばし下さい)
あらゆる芸術作品に触れ、その考察を行う「素晴らしき哉表現」の時間がやって参りました。今回取り上げるのはウルトラマンです。
「ウルトラマンだとォてめえは幼稚園児か」と叫ばれる時代はそろそろ終焉を迎えることでしょう。昨今は様々なオタクによるネット上の活動により、あらゆる趣味が受け入れられるようになりつつあります。特撮もそうです。
さて、ウルトラマンと聞きますと「遠い惑星からきた三分しか働かないマンが、異星からの悪い侵略者をやっつける寸劇」という認識が常識でございます。
しかしながら、「ウルトラマンガイア」はシリーズの中でも異彩な作品と評されています。一言でいうと「地球出身の何分でも働けるマンが、悪者とも良い者とも判然としない正体不明の脅威を、やっつけたり、やっつけなかったりする」という話です。
特に「正体不明の脅威」というのが魅力的な要素。本作では「根源的破滅招来体」という名称で、実に個性豊かです。例えばひたすら石油コンビナートを攻撃する怪獣や、目に見えるけど実体がない怪獣、一匹だけど複数の場所に存在する怪獣など、一回聞くだけだと「は?」となる怪獣が多いです。
さらに興味深いのは、こうした不思議な様相について、科学オタクの主人公が毎回そのメカニズムを明らかにし、対処法を突き止めるということです。この推理には必ず科学的な根拠があるので、理系の人はミステリーとして楽しむことができます。文系の人は推理によって余計に難解になるのですが、しかし面白いのです。
さて、ここからはネタバレになるのですが、
この個性豊かな怪獣は、実は宇宙の根源的破滅招来体によって覚醒させられた地球の生物でした。根源的破滅招来体は、地球を蝕む人類を洗濯する為、地球の怪獣を利用したわけです。そういうわけで、ウルトラマンと対峙する怪獣は地球の環境の一部なのです。それが明らかになると、主人公はなるべくこの怪獣をやっつけようとせず、丸く収めようと努力し始めます。
わたしはこの「怪獣」を、自然災害であると解釈します。災害はしばしば人間の脅威となっているけれども、偉大なる地球の環境です。これは必ずしもやっつけるものではなく、うまく付き合うことができれば良いわけです。その為には科学の知識や努力が必要です。
本作の最終回では、主人公は根源的破滅招来体の尖兵と対決するのですが、ここにも見所があります。何と怪獣が地球を守る為、根源的破滅招来体に攻撃するのです。
人類とウルトラマンの決死の奮闘によって、脅威は殲滅。地球は救われます。
皆様に注目して頂きたいのは、この直後のラストカットです。主人公は地面に咲く花を見つけ、水をやろうとします。すると怪獣の鳴き声が聞こえ、遠方に怪獣の影を錯覚。
「そうか。これが地球なんだ」
彼が呟くと、カメラが主人公の頭上から遠ざかりながら、エンドロールが開始します。やがて地球が映り、宇宙が映り……。
わたしはこれほどまでに地球を美しく描いた作品を見たことがありません。
わたしは根源的破滅招来体(環境に関する嘘の情報)と戦い、この美しい地球を守りたいと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました。
完